スヴァントヴィトに襲いかかるオーディーンとスコール
「(太陽を追う)スコールと(月を追う)ハティ」 1909年
J.C. ドルマン John Charles Dollman (1851-1934)
画面左側からオーディーン(ゲルマン神話の戦争の神。ヴォーダンとも呼ぶ)がルヤナ島のスヴァントヴィトに襲いかかろうとしています。オーディーンはアルコナを破壊したヴァルデマー1世をあらわしています。
ゲルマン神話、北欧神話では狼(オオカミ)の姿をした"スコール"が常に太陽を追いかけていて日食はスコールが太陽を飲み込んで起こす天災とされています。
ミュシャは太陽神スヴァントヴィトに襲いかかる狼のスコールのイメージでゲルマン(デンマーク、ノルマン)人による1168年のルヤナ島のスヴァントヴィト像破壊とスラヴ人離散の悲劇をあらわしました。