チェコの中心
プラハの中心にあるプラハ城(フラッチャヌィ城)聖ヴィート大聖堂にあるステンドグラスの窓です。豊かな色彩が見事に秩序づけられていてミュシャの優れた色彩感覚にいまさらながら驚かされます。
ゴシック・スタイルの大聖堂は10世紀の会堂、聖ヴァツラフのロトンダ(円形の教会建築)遺構を基盤に建てられています。 現在の建築の建造は16世紀半ばから始まりましたが戦争やオーストリア・ハプスブルク家による支配のためやむなく中断することがありました。19世紀後半に、パン・スラヴィズム(汎スラヴ主義)の高まりもあって、チェコ国民の寄付と企業の協力により建設を再開し、ようやく完成したのは20世紀のことです。
スラヴィアのステンドグラス
ミュシャはステンドグラス製作にあたっていくつもの下絵を残しています。最終的に実現したものは10世紀ボヘミアの王でチェコの守護聖人である聖ヴァツラフ王とその祖母 聖リュドミラを中心に置き、そのまわりにはスラヴ世界にキリスト教をもたらしスラヴ言語での布教につとめた聖ツィリルと聖メトディウス兄弟の生涯と事蹟を描いています。最上部にはキリストを描いていますがその下にはスラヴィアを配し下部のBANKA SLAVIE(スラヴ保険会社)の文字をかこむ装飾などスラヴ色の豊かなステンドグラスです。
息子イジー
中央に少年の姿で、祖母の聖リュドミラとともに描かれている聖ヴァツラフ王は、ミュシャの息子イジーをモデルにしました。
聖ヴァツラフ王の祖母リュドミラと祖父のボジヴォイ公夫妻は聖メトディウスの手でキリスト教の洗礼を受けたとも言われています。

聖ヴァツラフと聖リュドミラ
ヴルタヴァ(モルダウ)川対岸から望むプラハ城の聖ヴィート大聖堂



聖ツィリル ステンドグラスの下絵とデッサンのための写真
