チェコとオーストリアで
生誕150年にあたる2010年、ミュシャの記念切手が発行されました。
ミュシャの故国、チェコでは、「ジスモンダ」 と 「黄道十二宮」 、モナコでは 「モナコ・モンテカルロ」 、ブルガリアでは 「四季」 (1900-03年) が 、オーストリアでは誕生日前日の7月23日に 「黄道十二宮」 が発行されました。
チェコはともかく、なぜオーストリア ?
ミュシャが生まれたのは、たしかに現在のチェコ共和国モラヴィアのイヴァンチッツェですが、生まれたときの国籍はオーストリアです。 チェコは、1003年以来ドイツの強い影響をうけており、とくに
1437年からはハプスブルク家の統治下に置かれ、ミュシャが生まれた1860年当時、ボヘミア、モラヴィアはオーストリア帝国でした。 したがってミュシャは、1918年以降はチェコスロヴァキア人になりましたが、それまではオーストリア人だったのです。
オーストリアから見るとミュシャは自分たちの国の芸術家ということになります。
ポルシェもマーラーも
ミュシャだけでなく、ミュシャと同じ1860年生まれの作曲家グスタフ・マーラー、精神分析学者のジグムント・フロイト、自動車のフェルディナント・ポルシェ、ピアニストのルドルフ・ゼルキンもチェコ
(ボヘミア) 生まれのオーストリア人です。
「四季」 (装飾パネル) 1900-1903
左から 「夏」 「秋」 「冬」 「春」
チェコ発行のミュシャ誕生150年記念切手 「黄道十二宮」 (左) と切手シート (右)
チェコ発行のミュシャ誕生150年記念切手 「ジスモンダ」(左) と 切手シート 右は「ジスモンダ」(ポスター)
チェコ発行のミュシャ誕生150年記念切手
(初日カバー)
ミャシャ作品を使った切手 B ミュシャ誕生150年
オーストリア発行のミュシャ誕生150年記念切手
右は「黄道十二宮」(装飾パネル)
ブルガリア発行のミュシャ誕生150年記念切手 (左) と切手シート (右)