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リキュールのポスターのためのデッサン
「ラ・プリュム誌ミュシャ特別号」(1897年)

左側 「ラ・プリュム誌ミュシャ特別号」から
右側 「フォックスランと・ジャマイカ・ラム」から

「ラ・プリュム誌ミュシャ特別号」から(1897年)

左 「トラピスティーヌ酒」のポスター」(1897年)
右 「フォックスランド・ジャマイカ・ラム」のポスター(部分)

フォックスランド・ジャマイカ・ラム    1897年 リトグラフ

ポスター

ラム酒
 ラム酒はカリブ海のバルバドス原産とされますが、ストレートでもカクテルでも飲めるよう洗練させ世界的にしたのはジャマイカ諸島です。砂糖の原料サトウキビの糖蜜を発酵させ、さらに蒸留し樽で熟成します。ほのかな自然の甘みと香りが特徴です。
 縦約40cm×横約30cm、A3サイズほどの小型のこのポスターは、現在まで伝わっているのは、世界で数枚と、イヴァン・レンドル・コレクション所蔵の原画のみと考えられます。
ミュシャスタイル
 小型で、目にする機会が少ないこのポスターは、女性の髪も控えめで、それほど知られてはいません。しかし、ミュシャスタイル・ポスターの特徴がはっきりと表れています。
 女性の顔に注目した視線は、白い大きな襟にも導かれて、顔からグラスへ、そして小さな皿を持つ右手から左腕を伝ってラム酒の瓶に導かれ、さらにその下のフォックスランド・ジャマイカラムの赤い文字へと運ばれます。
  ポスターの効果を確実にする、ミュシャ・スタイルポスターのデザイン手法は、「トラピスティーヌ酒」と共通するものです。
ビスケットのポスター ?
 ラ・プリュム誌のミュシャ特別号
(1897年)には、このポスターの下絵を掲載しています。しかし、「フォックスランド・ジャマイカ・ラム」ではなく、「ビスケットのポスター」としていて、よく見ると、同じ構図、デザインですが、いくつもの違いがあります。
 ポスターでは、フォックスランドのマークがあるところに“L”と“U”を組み合わせた文字があり、背景の壁紙も"LU"の模様になっています。モデルの女性が手に持っているのも、ラム酒のグラスではなく、右手のシャンパングラスにビスケットを浸していいます。ルフェーヴル・ユティル社のシャンパン・ビスケットのためにデザインしたことがわかります。
 ミュシャ特別号は、サロンデサンで6月に催した個展と関連するものですが、サロンデサンに先がける、2月のボディにエール画廊個展にかなりの作品を共通して出品していたことから、「フォックスランド・ジャマイカ・ラム」のポスターの前に、「ビスケット」のデザインがあったと考えていいでしょう。
 ミュシャ特別号の別のページには、同じ衣装のモデルによる「リキュール
(ラム酒もリキュールに含まれる)のポスター」のクロッキーが載っていて、二つのプランには何らかのつながりがあったことが想像されます。