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インカのワイン    1899年 リトグラフ

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強壮ワイン
 ワインには赤、白、ロゼなど通常のワインの外にも、発泡ワイン、強壮成分を含む薬用ワインなどがあります。コカの葉のエキスを配合した 『インカのワイン』 は、薬効成分とアルコールを添加した 「酒精強化ワイン」 にあたります。 ミュシャの 『来る年』 カレンダーをアレンジして宣伝に使ったマリアーニ・ワインも、コカとアルコールを添加した強精ワインです。マリア―ニ
(Angelo Mariani 1834-1914)は、16世紀にペルーから伝わって当時は麻薬とされていなかったコカの葉のエキスをワインに添加して、1875年から売り出しました。愛飲者のローマ法王からメダルを授与されるほど大成功したといわれています。
  「マリアーニのコカワイン」 をそっくりまねて売りだした 「コカ・コーラ」 も、発売当初は数多くあった強壮飲料のひとつでしたが、アメリカで禁酒と麻薬撲滅の機運が高まると、麻薬成分のコカを除いてワインを炭酸水に変え、清涼飲料水としてさわやかな少女のイメージポスターで宣伝したところ爆発的に売れて成功しました。
コカの精
 横たわる女性は 「コカの精」 です。たくさんの葉をつけたコカの枝を光背のように頭の後ろに描いてコカの精に注目させるミュシャのデザインです。「コカの精」から、老インディアンが若返りの妙薬、回春剤の「コカ」をもらおうとしています。
万国博覧会
 1851年に万国博覧会をロンドンで開いて以来、各地で万博が開催され、19世紀後半は、世界が急速に広がった「万国博覧会の時代」 でした。パリでは1855年、1867年、1878年、1889年、1900年と19世紀後半に5回も万博を開催しています。
 「インカのワイン」 というネーミングは、そのような 「万国博覧会の時代」 の反映です。ただし一般の人々にはまだ、南米のインカと北米のインディアンの区別までは認識されていなかったようです。

コカ・コーラのポスター(看板) 1917
額縁部分も含めて1枚の金属板にリトグラフ

コカの葉をバックに横たわるコカの精

マリアーニ・強精ワインのポスター
 ミュシャデザインを流用したもの(左)とジュール・シェレのポスター (右)

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ムース川のビール
トラピスティーヌ酒
ウェイヴァリー自転車
遠国の姫君
ズデンカ・チェルニー
ブルックリン美術館のミュシャ展

ミュシャ・コラム
「寄せ集めのミュシャポスター

シガリロ・パリ Los Cigarillos Paris
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