カサンフィス印刷所のポスターから

主の祈りから
(90度回転させています

アメリカのドル紙幣から

シガリロ・パリ Los Cigarillos Paris
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カサンフィス印刷所
サロン・デ・サン第20回展
ランスの香水ロド
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サロン・デ・サンでのミュシャ展
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ズデンカ・チェルニー
ブルックリン美術館のミュシャ展

「主の祈り」 (扉)

カサンフィス印刷所をデッサンするミュシャ

ミュシャ・コラム
「寄せ集めのミュシャポスター

トゥールーズ
 ミュシャはルメルシエ印刷所でジスモンダのポスターを制作して幸運を手にしました。しかしその後フランスではほとんどのリトグラフをシャンプノア印刷所で制作しています。わずかな例外がカミ印刷所 ( 「リュション」 「愛人たち」) と このカサンフィスのポスターです。
 カサンフィス印刷所はパリではなくフランス南西部の古都 トゥールーズにあります。
 トゥールーズといえば画家のアンリ・ド・トゥールーズ・ロートレック。名前からもわかるように彼はトゥールーズ伯爵家の生まれです。ミュシャと並ぶ最高のポスター作家ロートレックはサロン・デ・サンや石版画展を通してミュシャと交流がありました。
 トゥールーズは建築用の石材が近くにないため多くの建物はレンガ造りです。レンガの色のせいでバラ色の都とも呼ばれます。また近世になって藍染めが盛んになりました。このポスターの色調には そのような背景が影響しているかもしれません。
ミューズ
 ポスターには印刷機を操作する男性と 刷り上ったリトグラフを手にする女性が描かれています。この女性は髪に月桂樹を飾っていて芸術の女神クリオであることがわかります。ギリシア神話の9人のミューズ
(ムサ)の一人クリオ(クレイオ)は歴史の神でしたがいつしか芸術の女神、美の女神に変わってきました。
 ポスターは印刷機から次々と刷り上るリトグラフを芸術の女神クリオが祝福しているところです。
(ギリシア語のクレイオには祝福する、名声を得るという意味があります)
神の目
 背景の枠には三角形ともハート形ともとれる形に描いた目が並んでいます。おそらくこれは「プロヴィデンスの目」といわれる「すべてを見通す神の目」をあらわしているのでしょう。ミュシャは「主の祈り」などほかの作品でもプロヴィデンスの目を描いています。
 フリーメイソンのシンボルともいわれる この目はプラハのロッジ
(フリーメイソンの支部)に属していたミュシャとフリーメイソンの係わりをうかがわせます。
 プロヴィデンスの目はアメリカのドル紙幣にも描かれています。アメリカ建国とフリーメイソンの関係ともいわれますがキリスト教国家アメリカへの神の祝福と神の摂理をあらわしているのでしょう。

カサンフィス印刷所      1897年 リトグラフ

ポスター